フォークリフトのバックレストについて徹底解説!役割、高さ別の種類、価格相場、修理・交換費用まで

「フォークリフトのバックレストが少し変形しているけど、交換が必要なのだろうか?」
「バックレストの修理費用はどのくらいかかるものなのだろう?」
フォークリフトのバックレストの修理や交換を検討している方の中には、
上記のような疑問を抱えているのではないでしょうか。
フォークリフトのバックレストが変形や破損したまま使用していると、
フォークがスムーズに上下しなくなったり、
マストに引っかかって積荷が落下したりなどのリスクがあります。
そこで本記事では、下記について解説します。
- バックレストの役割や高さ別の種類
- バックレストの修理・交換が必要なタイミング
- バックレスト中古価格相場
- バックレストを長持ちさせるコツ
合わせて、新しくフォークリフトを購入する際の
失敗しない選び方も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
フォークリフトのバックレストとは?
フォークリフトのバックレストとは、
フォーク(爪)の後方に設置されている荷受け枠のことです。
パレットなどに積まれた荷物が、
マストの後方、つまり運転席側に崩れ落ちるのを防ぐ役割を果たします。
バックレストの役割
バックレストの役割は、
積荷が運転席方向に荷崩れしないよう荷受け枠としての機能です。
具体的には、フォークリフトで荷物を運搬する際、
急な停止や傾斜などによって荷物が不安定になり、
運転席側に崩れてしまうのを物理的に阻止します。
フォークリフトはマストの支柱と支柱の間が開いていることが大半なので、
その間からの積荷の落下を防いでいます。
これにより、荷崩れによる荷物の破損や落下を防ぎ、作業者の安全を確保します。
特に、段積みされた荷物や不安定な形状の荷物を運搬する際には、
バックレストがあることで安心して荷役作業ができるでしょう。
バックレストの装着は法律で義務化
そもそもフォークリフトへのバックレストの装着は、労働安全衛生規則によって義務付けられています。
「労働安全衛生規則第151条の18」において、「事業者は、フォークリフトについては、バックレストを備えたものでなければ使用してはならない」と明確に定められています。
具体的には、フォークリフトを使用する事業者は、原則として全てのフォークリフトにバックレストを装着しなければなりません。
これは、荷崩れによる労働災害を防止するためのルールです。
ただし、例外として「マストの後方に荷が落下することにより労働者に危険を及ぼすおそれのないとき」は、バックレストの装着が免除されます。
しかし、安全性を考慮すると、できる限りバックレストを装着するのが望ましいと言えるでしょう。
バックレストは高さに合わせて3種類
フォークリフトのバックレストは、高さに合わせて3種類あります。
それぞれの特徴は、下記の通りです。
種類 |
特徴 |
ハイバックレスト |
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スタンダードバックレスト |
|
ローバックレスト |
|
上記の3種類のバックレストによって、さまざまな荷物に対応し、安全な作業をサポートしています。
例えば、ハイバックレストは、段ボールを高く積み上げたパレットや、背の高い機械などを運搬する際におすすめです。
一方で、ローバックレストは、天井が低い倉庫や、狭い通路などで使用する場合におすすめです。
それぞれのバックレストの特徴を理解し、作業内容や積荷に適したものを選びましょう。
フォークリフトのバックレスト中古価格相場
フォークリフトのバックレスト中古価格相場は、
サイズや材質、状態によって異なりますが、おおよそ10万円前後が目安となります。
具体的には、大型のバックレストや特殊な材質のものは、価格が高くなる傾向です。
また、状態の良いものであれば、比較的高い価格で取引されています。
フォークリフトのバックレスト修理・交換費用
フォークリフトのバックレストの修理・交換費用は、修理の内容や交換する部品、依頼する業者によって異なります。
具体的には、軽微な修理であれば2万円前後で済むでしょう。
しかし、大きな破損や変形の場合は、部品交換が必要となり、5〜10万円程度の費用がかかる可能性もあります。
修理や交換を検討する際は、複数の業者から見積もりを取り、比較しながら検討しましょう。
フォークリフトのバックレストの修理・交換が必要なタイミングは?
フォークリフトのバックレストは、
著しい破損、変形、経年劣化などが見られる場合は、修理または交換が必要です。
安全な作業を行うため日頃から定期的な点検を行い、
異常がないかを確認しておきましょう。
例えば、バックレストに亀裂や凹みなどの破損がある場合、
荷物の落下を防ぐ機能が低下している可能性があります。
また、長年の使用による経年劣化で、
強度が低下している場合も交換を検討する必要があります。
これらの状態を放置すると、
荷崩れによる重篤な事故につながる可能性があるため、早急に修理・交換を行いましょう。
フォークリフトのバックレストを長持ちさせるコツと注意点
フォークリフトのバックレストは、
荷物の落下を防ぎ、作業者の安全を確保する重要な部品です。
適切な使用と定期的な点検を行えば、
バックレストを長持ちさせ、安全な作業環境を維持できます。
次項で、バックレストを長持ちさせるためのコツと注意点を解説します。
まずは用途以外の使い方をしないということです。
バックレストは、あくまで荷物の落下を防ぐための荷受け枠です。
そのため、本来の用途以外で使用すると、変形や破損の原因となります。
具体的には、バックレストにワイヤーを引っ掛けてパレットを引っ張ったり、
バックレストで荷物を押し込んだりする行為は避けてください。
これらの行為は、バックレストに過度な負荷をかけ、変形や破損を引き起こす可能性があります。
バックレストの寿命を延ばすためにも、適切な方法で荷役作業を行いましょう。
バックレストに変形や破損がないかを確認する
バックレストの変形や破損は、重大な事故につながる可能性があります。
そのため、定期的にバックレストの状態を確認しましょう。
そもそも労働安全衛生規則第151条の21では、1年を超えない期間ごとに1回、自主検査を行うことが義務付けられています。
具体的には、バックレストに亀裂や凹み、曲がりなどの変形がないかを目視で確認しましょう。
変形したバックレストに気づかずに操作を続けると、マストに引っかかってフォークが正常に上下しなくなる可能性があります。
また、引っかかった反動で積荷が落下する危険性もあります。
日々の点検に加え、定期的な自主検査を実施し、安全な作業環境を維持しましょう。
バックレストの修理・交換をするなら、新しくフォークリフトを購入するのもおすすめ
バックレストの修理・交換には、部品代や工賃などの費用が発生します。
しかし、長年使用しているフォークリフトの場合、
バックレスト以外にもさまざまな箇所が劣化している可能性があります。
そのため、バックレストを修理・交換してもすぐに別の箇所が故障し、
追加の修理費用が発生する可能性もあるでしょう。
エンジンやミッションなどの主要部品の劣化が進んでいる場合、
高額な修理費用が必要になることがあります。
また、古いフォークリフトは燃費が悪く、ランニングコストも高くなりがちです。
これらの点を考慮すると、バックレストの修理・交換を機に、
新しいフォークリフトへ買い替えをすれば、結果的にトータルコストを抑えられる場合があります。
ハナフォークリフトでは、高品質な中古フォークリフトを多数取り揃えております。
この機会に、フォークリフトの買い替えもぜひご検討ください。
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お電話:0794–82-8807(平日9:00〜17:00)
失敗しないためのフォークリフトの選び方
失敗しないためのフォークリフトの選び方は、下記の通りです。
- 使用用途に合わせて選ぶ
- 動力源別の特徴を理解する
- 中古車の場合は試乗や動作確認を行う
- 点検記録簿やバッテリーの状態を確認する
- 信頼できる業者から購入する
次項で、それぞれの選び方について詳しく解説します。
なお、フォークリフトの値段について詳しく知りたい方は、
「【フォークリフトの値段ガイド】新車・中古の価格や購入する際の注意点を解説!」をご覧ください。
使用用途に合わせて選ぶ
フォークリフトは、積載重量、昇降高さ、駆動方式など、さまざまな種類があります。
そのため、使用用途に合わせて最適な機種を選ぶことが重要です。
例えば、重い荷物を運搬したり屋外で作業したりする機会が多い場合は、
耐久性や走行性能に優れたカウンターフォークリフトが適しています。
一方、狭いスペースや倉庫内で利用する場合は、
小回りが利き、操作性の高いリーチフォークリフトが適しています。
このように、使用環境や運搬する荷物の種類によって、
最適なフォークリフトは異なるため、使用用途を明確にしたうえで機種を選びましょう。
動力源別の特徴を理解する
フォークリフトの動力源は、
大きく分けてエンジン式、バッテリー式、燃料電池式があります。
動力源別の特徴は、下記の通りです。
動力源 |
特徴 |
エンジン式 |
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バッテリー式 |
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燃料電池式 |
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それぞれの特徴を理解すれば、使用環境やコストに最適な機種を選べるでしょう。
中古車の場合は試乗や動作確認を行う
中古のフォークリフトを購入する場合は必ず試乗や動作確認を行い、
車両の状態を十分に確認しましょう。
実際にフォークリフトを操作し、異音やオイル漏れがないか、
フォークの昇降やチルト動作がスムーズに行えるかなどを確認します。
外観だけでなく、実際に動かしてみることで、不具合を発見できる場合があります。
見た目だけでは、正常に作動するかどうかを判断するのが難しいため、必ず試乗や動作確認を行いましょう。
点検記録簿やバッテリーの状態を確認する
中古のフォークリフトを購入する際には、
点検記録簿や整備履歴を確認し、車両の状態を把握することも大切です。
具体的には、点検記録簿や整備履歴をチェックし、
過去の不具合や事故歴、メンテナンス履歴などを確認しましょう。
また、バッテリー式のフォークリフトの場合は、
バッテリーの劣化状態も確認しておきましょう。
バッテリーが劣化している場合、交換が必要となり
余計なコストが発生する可能性があります。
安心してフォークリフトを購入するためにも、
事前に車両の状態を確認しておくのがおすすめです。
信頼できる業者から購入する
中古のフォークリフトを購入する際は、信頼できる業者選びも大切です。
実績があり、アフターサービスが充実している業者を選びましょう。
ハナフォークリフトでは、
弊社独自基準に沿った約30項目の納車前点検を実施しており、
全国各地に協力工場があるため、購入後のアフターサービスも万全です。
実際に、ハナフォークリフトを利用したお客様の口コミを紹介します。
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上記のような良い意見を多数いただいております。
安心して中古フォークリフトをご購入いただけるよう、
サポートさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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フォークリフトのバックレストに関するよくある質問
フォークリフトのバックレストに関するよくある質問は、
- バックレストのカバーは必要?
- フォークリフトのバックレストの安全係数はいくつ?
次項で、それぞれの質問に回答していきます。
バックレストのカバーは必要?
バックレストのカバーは、必ずしも必須というわけではありません。
しかし、カバーを装着することで、バックレスト本体や荷物を保護する効果が期待できます。
特に、デリケートな荷物を運搬する場合には、
カバーの装着を検討する価値があると言えるでしょう。
一方で、カバーを装着しない場合でも、バックレストの機能自体に問題はありません。
使用環境や運搬する荷物の種類に応じて、カバーの必要性を判断しましょう。
フォークリフトのバックレストの安全係数はいくつ?
フォークリフトの学科試験で出題される「フォークリフトのバックレストの安全係数」という問題があり、耐荷重の2倍となっています。
「フォークリフトのバックレストの安全係数」は、万が一の場合でも
バックレストが破損しないように、安全性を考慮して設定された値です。
想定される最大荷重の2倍の荷重に耐えられるように設計されている必要があり、
例えば、最大荷重が1トンのフォークリフトの場合、
バックレストは2トンの荷重に耐えられるように設計されています。
だからと言って、1トン車に2トンの積荷を乗せるのは機能・安全上非常に危険なので
絶対にやらないで下さい。
フォークリフトにはバックレストを必ず装着して、安全作業に努めよう!
いかがだったでしょうか?
フォークリフトのバックレストは、安全な作業環境を維持するためには欠かせません。
ですので、扱う荷物に応じて最適なバックレストを装着して、フォークリフトでの荷役作業を行いましょう。
なお、万が一バックレストに破損や変形などが見つかった場合は、
速やかに修理・交換、またはフォークリフトの買い替えを検討する必要があります。
バックレストが破損や変形したままでの使用は、フォークリフトの操作に支障をきたします。
これを機に、フォークリフトの買い替えを検討している方は、
ぜひハナフォークリフトにご相談ください。
ご希望の条件(動力・トン数・ご利用用途など)を伺えましたら、
おすすめのフォークリフトをご案内いたします。
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